原作が凄い好きなので、今回は実写化ってことでほんとに少しでも関われただけで、僕としては光栄です。しかも僕の大好きな人が主演なので。(11話撮影時に)会った時の池松くんの顔が、1か月ぶりくらいに会ったんですけど、凄く良い顔つきになっていたので、多分、凄く良い作品になるんだなと思いました。(峯田和伸さん『宮本から君へ』カメオ出演時)
たとえば『海よりもまだ深く』だと、池松壮亮くんは初めてでしたが、彼はいいね。彼を使おうと思ったのは、「人生はマラソンだ」と言うCMがあったでしょ。そこで彼の振り返った表情が良かったからなんだけど、まずもって身体能力が高い。つま先や指先までコントロールができていて、たとえば撮影のときに「もう5センチ前でやってみて」と伝えるだけで、きちんと調整ができてしまう。フレーミングと自分の身体の位置関係を的確につかむことができている。池松くんはこの映画で、主人公の阿部さんの傍にいるときによく「フッ」と笑うんだけど、あれは僕が指示したことじゃなくて、台本にも書いてない動作。自分で脚本を書いておきながら、この青年は隣にいる男を自分の父親の代わりにしてるんだなって、編集段階で彼の笑いを見て、初めて気づいた。それをフィードバックするように少しシーンを足したり、セリフを変えたりすることになりました」(是枝裕和監督「映画の言葉を聞く-早稲田大学『マスターズ・オブ・シネマ』講義録」より)
ここ近年共演した中でも最高の役者。 頼もしさの桁が違いました。 (村上淳さん)
池松くんて、「俳優だ」という意識がないなと、一緒にやるときに思うんです。会のときも「だったら、自分のこの台詞は切っていいから」みたいに言うし。作品を作る上での仲間だし、その中で主役として参加するというだけで、その映画にとって一番いいことを考える表現者だと思っています。(松居大悟監督)
僕のこれ以外の作品も、試写状とか渡しても絶対に池松くんは来ないんです。しれっと映画館や舞台に、普通に金払って観に来るんですよ。だから、「やつが金を払ってこっそり観に来るかもしれない……」と思うと、下手なことができないという緊張感の下でやっています(笑)。(松居大悟監督)
ここ数年の池松さんの作品を何本か拝見し、とても自然な感じの演技をなさるので、素晴らしい新人さんが現れたのかと思っていたのです。初々しいアンテナの塊のような感じがする池松さんを見て、初々しい今の池松さんに僕の時代劇へぜひ出てほしいと思ったところ、実は子役時代から活躍しているベテランであることを後になって思い出しました。ベテランなのにこなれず、こんなに新人のような初々しさを保ち続けていらっしゃる。それは池松さんの素養であり、実力で、なおさら出演してほしいと思ったのです。(塚本晋也監督)
殺陣のシーンも挑み方がすごくて、下に石がある場所でも勢いよく転がるのです。僕が心配になって「大丈夫ですか?」と声をかけると、「大丈夫です!」とケロッというのですが、後で腕を見ると傷の上にまた新しい傷があって、大丈夫の基準が僕と違う!と驚きました。洞窟の中の壊れた小屋に飛び込んでいくシーンも、池松さんが「目だけカバーすれば大丈夫ですから!」と言ってどんどん前に進んでくださったんです。相当な集中力で演じて下さったと思います。それでも現場をピリピリさせることはなくて、さりげない。(塚本晋也監督)
今までも素敵な俳優さん、面白いなと思って見ていましたが、今回はベストアクトだと思います。もちろん、一緒に作ったというひいき目もあるかもしれないけれども、それを差し引いても、しびれましたね。特に、性欲に負けたところ、好きだったな。(『斬、』蒼井優さん)
日本には素晴らしい俳優がたくさんいます。吉田羊さんや、池松壮亮さん。機会があれば、いつでも一緒に作品を作りたい。(イ・チャンドン監督)
(共演したい若手俳優を聞かれて)池松壮亮くんはいつも魅力的だなと(アサイチにて小栗旬さん)
(日本の俳優さんで渋川さんが好きな方は?という問いに対して)池松壮亮さん、渥美清さん、原田芳雄さん、田中裕子さん(渋川清彦さん)
僕が思う硬派な男は、同じく俳優の池松(壮亮)君。役者の中でも断トツの硬派で、カッコいいですね。池松君には、覚悟のようなものが感じられて、いつもハッとさせられます。(太賀さん)
あそこまで突出した才能のある人は理解されないことが多いという意味です。何かが突出していると、生きづらいはずなんです。突出している分、何かが凹んでいるわけですし。仕事をする上でも、通常は「はいはい」と言われた通りに粛々とやってくれる人間の方が好まれる傾向にあると思います。でも彼は強い意志と複眼的な視野を持っています。そういう人は、概ね生きづらさを感じているというか、大変な思いをしているんじゃないでしょうか。(石井裕也監督)
街中の道路での撮影だったので車や人の行き来が激しく、何かが通行するたびにスタッフが注意喚起のために「〇〇通りまーす!」と大声で報告するのですが、なんとそれを池松さんがまねする一幕も(笑)。「車通りまーす!」や「宅配便通りまーす!」まではよかったのですが、「プロデューサーの加藤(賢治)さん通りまーす!」にはスタッフ陣爆笑! おちゃめな姿を見せつつ、現場を盛り上げようとする池松さんの気遣いが垣間見えました。(『宮本から君へ』撮影現場レポート)
出演映画の宣伝での撮影でのこと。池松さんは自分の車で現場まで来たんですが、結構な大型車を自分で運転してきて、颯爽と運転席から降りてくる彼が、とてもかっこよく、スタッフ一同メロメロでした(笑)。それに、撮影中も連日仕事にもかかわらず、疲れている表情をひとつも見せないで、トークで和やかな雰囲気を作ってくれて。暗い役が多い彼ですが、普段は明るくとても好青年でしたね。(雑誌カメラマン)