1位:都築杢之進(斬、)


役名:都築杢之進
作品:斬、
種類:映画(海獣シアター/新日本映画社)
公開:2018年11月24日

監督・脚本・撮影・編集・製作:塚本晋也
出演:池松壮亮、蒼井優、中村達也、前田隆成、塚本晋也

得票ポイント:1776P



投票コメント①:選んだ理由(役柄について)


闇の境地に追い込まれていく杢之進の深い瞳が印象的で、池松さんはあまり本音や裏のエピソードを話したがらないイメージがありますが、この作品に限っては本当にどんな心境で杢之進を演じきっていたのだろうと深く気になってしまいます。あの時代の人斬りの人もPTSD的な症状にかかる人がいたんだろうかとか池松さんのお芝居を見ながらリアルに考えてしまいました。(きーつ/1位)

池松くんしか出来ないと思った
息ができないぐらい素敵でした(みな/1位)

武士なのに優しさで溢れてて人を斬れないところ。決心つかなくて心の弱い感じ、苦悩で溢れてる時の演技。
感情が爆発したときに収集つかなくなる感じ。ある意味、静と動の両極端を繊細に演じることができるのは、日本でも数少ない俳優さんだけ。この年齢層だと池松くんだけだと思う。この人しかできないであろう!と言いたくなるほど天才的な表現者だと思う。(souuuchan/1位)

ポスターで見た印象通りだったらここまで引き付けられなかったと思う。状況に対してとにかく受け身で、それがどんどん悪い方向へ転ぶことに追いつけずグラグラに揺れて正気を失っていくさまはまさに突然あの時代に取り残された現代の若者という感じで、どっぷりと映画世界の中にはまることができました。あの塚本監督のもとで、今まで見たことのない池松さんの表情が見られた。(あいりす/1位)

とにかくドストライクでした。優しい喋り方、色気、華麗な身のこなし(えゆさん/1位)

稽古のシーンの運動神経の良さ、あのスピード感で80分が駆け抜けるようでした。(ななみか/1位)

とにかく、見た目が私の大好きな池松くん。苦悩する姿に胸が痛くなりました。見た目大好きだから、3回は観ようと息巻いてたけど、逆に気軽に2回目、3回目と観に行けずに終わった作品でもあります。(なちかじ/1位)

剣さばきと足さばきがかっこよすぎた。(かも子/1位)

池松くんのトークイベントで、早くトークの時間になってほしかったという、池松ファンとして許せない発言があった。池松くんのインタビューや作品選びをみていれば、絶対あんな発言はできないと思う。池松ファンは作品を大切にする意識が高いほうだと思っていたのに、尊敬する塚本監督にまでこの発言を知られ、本当に悔しかった。(アッシュ/2位)

何度見ても速すぎて何だか良くわからない殺陣や
ボロボロになって破滅に突き進んでるのに
色気がほとばしるってどういうこと!(marimo/2位)

塚本監督の作品は以前からすごく興味があったのですが、今まで私には一歩踏み出す勇気が足らず、観てみようというきっかけが池松さんの出演でした。これをきっかけに今まで観る勇気が足りず観れなかった野火も観て、こちらも過酷な戦地の状況を描いた衝撃作で苦痛を感じましたが、斬、も野火もその衝撃以上に観ておいてよかったと思える経験を得ることができました。(フッキー/2位)

杢ノ進の動作一つ一つと表情が本当に細やかで、もうそこに杢ノ進がいるとしか思えませんでした。池松さんの繊細な演技が光るなあと思ってました。(りん/2位)

池松さんの色気が凄かった(ゆっか/2位)

「死にません」と呟く優しい声音から、「人を斬れるようになりたい!」と悲痛に叫ぶ姿のギャップが別人のようでした。(K子/2位)

見たい池松壮亮がすべて詰まっていました。ありがとうございます。(mrrn/2位)

穏やかな雰囲気をまとう杢之進がどんどん狂った世界の渦に飲み込まれていくその過程が凄まじく苦しかったけど見ごたえがありました。(cham/2位)

杢之進は言葉数がそれほど多くない人物だけど身体能力、演技力、池松流で見事にこなす。役の人物が憑依してると思うほどのド迫力‼︎
目の色が違って見えた時があったので撮影の仕方か?と思っていたら、舞台挨拶で監督が「撮ったものを見たら動物(獣?)のような真っ黒な目になっていって。蒼井優さんと一緒に驚きました」ですって。そんなことまで出来てしまう人なのか⁉︎池松さんw(*゚o゚*)w(ミルフィーユ/4位)

怖いほどの素晴らしい演技(フカミ/6位)

池松さんの新境地を見た。杢之進も然り、これからどうなっちゃうの。。(めばちこ/6位)

腕はあるのに精神的に脆い。
人間の弱さがリアルに出ていて、衰弱していく様はさすがでした。(akane_yckt/9位)




投票コメント②:選んだ理由(作品の感想)

音響のいい映画館で観たときの鉄の音が響く臨場感が衝撃的で、いくつか映画館を周り数回に渡って観させていただきました。人を斬るという事の重々しさがすごく伝わって来て、映画を鑑賞するというよりもまさに映画の中の世界を体験するような作品でした。全国の映画館での上映も一通り終わり、これからDVDやBlu-rayのソフト化も決まっていますが、『斬、』はどうかこれからもぜひこの体験を忘れないためにも映画館で上映し続けてほしい作品です。(きーつ/1位)

現代と昔、時代は変わっても、人々は考え続ける変わらないテーマ。この時代だからこそ、この作品が世に発信されてよかった。気付かされたことが多かった。池松くんが演じてくれてよかった。そして、短い人生の中でこういう作品と出会えたことが本当に本当に嬉しくて、仕方なくて、映画館で一人、泣きそうになりました。それがきっかけで、俳優としてこれまでどんな人生を歩んできて、どんな役を演じられてきたんだろう?と、もっと池松くんのことを知りたくなりました。今、DVD借りては見漁っては、その頃の雑誌を読んで作品に浸って…という日々を繰り返しています笑(souuuchan/1位)

塚本作品はだいぶ前に「鉄男」を観て衝撃を受け、映画というのはここまでやっていいんだ、ということを思い知らされた。でも衝撃的すぎて他の作品を観る勇気が出なかった。池松さんが新作に出ると知り、まず「野火」を観た。鉄男以上にショックでしばらく動けなかったけど、とにかく塚本監督が全身全霊でぶつけてくる、死んでいった兵隊たちへの思い、戦争に対する怒りがまさにスクリーンに叩きつけられていて、その強度にとにかく圧倒された。そのあと、バレットバレエ、ヴィタール、六月の蛇などを観たが、どれも半端なところがひとつもなかった。まさに塚本監督は命がけで映画をつくっている、と思った。これらの中でも特にメイキングなども観たりしたこともあるが、「野火」は最も壮絶だった。
「斬、」は野火とニコイチの作品だと思う。「斬、」をどう受け止めていいかわからなくても、「野火」を見れば必ずわかるようになっている。森の意味、鉄=刀=武器の意味、戦争の意味、人を殺すということの意味、塚本監督が「斬、」を作ったことの意味。
自分たちはこれを見せつけられて、どうすればいいのか。感動した、すごかったというだけで何もしないままでいいのか。塚本監督が今の状況に危機感を感じているというなら、自分たちはそれをどう捉えるべきか。たくさんのことを考えた。そして実際に、とにかく情報収拾することを今はしている。歴史に学ぶべきことはもちろん、マスコミの情報を鵜呑みにせず、いろんな人の意見をSNSなどで入れるようにしている。まずは一般市民として受け身ではなく、きちんと地に足をつけて自分の足で立っていたい。(あいりす/1位)

穏やかな導入から後半への勢いが凄く、見ていてとても引き込まれる作品でした。キャスト皆さん色気がスクリーンから溢れて圧倒されます。(えゆさん/1位)

人を斬ることを覚えてしまった杢之進にゆうの叫びは届いていたと思います。幕末の浪人は新しい時代を待たず消え去るのみだったのではないかと思いました。(ななみか/1位)

3回ぐらいは観に行こうと思っていたのに、見終わった後にこれはすぐにまた観れないとも感じました。私自身、時代劇では刀で切りつけることが当たり前、かっこいいとされることへの疑問があり、池松くんがこの映画を選び演じてくれたこと、この映画を観れたこと嬉しく思います。見終わった後の心のざわつき感は今でも覚えています。(なちかじ/1位)

あんなにゾクゾクして何度も観た映画は「斬、」が初めてです。すべての始まりの刀と杢之進が壊れていく様子で戦争を訴える。初めて観る塚本監督の作品がこの映画で良かったです。(ばんこく/1位)

時代劇の様式にとらわれない生々しい浪人の姿が斬新で見応えがありました。山中を彷徨うシーンの迫力が圧巻でした。撮影技術の高さも時代背景の解釈も人物描写にも、あらゆる面で塚本晋也監督に衝撃を受けました。(つくし/1位)

時代劇でありながら現代への警鐘を強く感じました。
ゆうの立場なら私だって杢之進に仇をとって欲しいと思うし、でもどんな理由であれ殺し合いの連鎖に変わりないんだけどそれが見えなくなる状況っていうのがものすごくリアルでした。暴力の始まりはお互いの正義と正義のぶつかり合いなんだなと。戦前の足音がすると言われる現代だからこそたくさんの人に届いてほしいと思ったし、ロングランしているのがとても嬉しいです。鑑賞後色々なことに思いを巡らせる作品でした。(かも子/1位)
黒澤明の時代劇を父に子供時代からよく見させられて、椿三十郎、用心棒、七人の侍あたりはなんども見た。黒澤の時代劇は、テレビの再放送などで祖父がみていた伝統的な時代劇に比べると、鈍い音がしたり腕が切り落とされたり、血が吹き出したり、とてもリアルで斬新だった。でもやっぱり三船敏郎が演じる侍の超人的な強さに感じるのはカタルシスだった。リアルさはカタルシスの味付けの一部になっていた。『斬、』の中では澤村が三船敏郎的な役割を果たしている(見た目は志村喬に似ていて穏やかそうだけど)。超人的に強くて、人を斬りまくる。しかも三船敏郎と同じように義侠心を持っている、時代劇の中ではよくあるヒーロータイプだ。しかしそういうヒーローがどれほど恐ろしいか、この作品を見て初めてわかった気がする。澤村が洞窟で斬りまくるシーンとラストの決闘シーンはとてもカッコよくてカタルシスを感じそうになるんだけど、感じそうになること自体がブーメランとなってどんよりが倍増してしまうようになっている。時代劇観の変わる時代劇だと思いました。(アッシュ/2位)

塚本監督がTVのインタビューで
「池松さんは透明な水みたいな人」と仰ってたけど
杢之進も透明な水みたいな人だ。見た目で人を判断しないし、
身分で差別しないし(農民に敬意を表してた。)
ニュートラルな考えを持った進歩的な人に映った。
そんな人間が人が斬れないことに悩む。
あの時代に人が斬れないことに悩む侍がいたらという発想がすごいし、
果たして人が斬れることが素晴らしいことなのかと
重い足取りで渋谷を歩いた思い出があります。(marimo/2位)

杢之進がとても人間的で武士のイメージを覆されました。オープニングの熱された鉄が打たれ武器へと姿を変えていくシーンや、刀を構える手が震えているシーンが凄く印象的で、映画を観ていくうちに良からぬ方向に時代が進み人が巻き込まれていく恐ろしさを実感しました。これが塚本ワールドか~と興味津々で観ていましたが、決して感動や快楽を得る映画ではなく、ずるずると引き込まれていく重い空気に圧倒されました。争いごとで命を落としていった昔の人々の事をこんなにもリアルに想像した時代劇は初めてです。(フッキー/2位)

杢ノ進の感情がありありと伝わってきて、上手く言えないのですが、人の強さと弱さについて心から考えさせられました。人の生死とそれにまつわる感情が生々しく伝わってきて、登場人物一人一人の感情が、他人事に感じられませんでした。(りん/2位)

今まであまり観たことのない力強い作品でしたが、いろいろ考えさせられるきっかけになりました。(ゆっか/2位)

武士でありながら躊躇いの態度を見せる杢之進とそれを取り巻く人々の様子に複雑な感情を抱きながらも、人を斬ったら終わりなのだとラストシーンで絶望的な気持ちになりました。冷徹な判断を下し人間らしい心を捨てたようにも見えた澤村にも大量の血が流れていて、腹を切れば腸も出る同じ人間なんだとも思いました。生きても死んでも地獄なんて世の中には本当になってほしくないです。(Q/2位)

最初の柔らかな雰囲気から、話が進むにつれてキリキリと糸が張りつめていくような緊張感に目が離せなくなりました。時代背景は江戸時代ですが、現代にも通ずる登場人物達の感情に他人事では無いと思いました。音響も素晴らしく刀がぶつかる音や息遣いに映画の世界観にとても引き込まれ、何度も足を運びたくなりました。そして運びました。(K子/2位)

人を斬るとどうなるのかという根本的な事から目を背けずに人間のリアルな心情と向き合ってくれたことで、今の時代にこのような時代劇が誕生してくれた意義を感じました。杢之進が徐々に平静を保てなくなっていく姿が同じ人間としてとても切なく深く心に残りました。(cham/2位)

舞台挨拶に岐阜まで来てくれてありがとうございました!(みぃこ/4位)

静かな農村風景とそこに住む農民と浪人。突然現れる無頼者たち。これからどうなっていくのか怖くてどきどきしながらの鑑賞。音の迫力もあって、度々わぁ!と声まで出てしまっていた。上映時間や内容はシンプルだけど、深い。
長く続いた平和で剣術に励むが人を切ることが出来ない浪人。観ているこちらは人は殺しちゃいけないんだ、それが正!と思うんだけれど、時代の流れ故に自分の不甲斐なさに打ちのめされる姿に心痛んだ。
自分(私)の今まで長く生きてきた内を振り返り、これからのこと(終活)を考えさせられた。(ミルフィーユ/4位)

時代劇が苦手だったがこの作品は抵抗なく観れてとてもかっこいい作品でした。(アズサ/6位)

映画自体が短いけど、祈りの思いは長い。(フカミ/6位)

衣装や景色は時代劇なのに、登場人物の心情や、島国日本と外国を思わせる村の意識とか、見ているうちに時代劇なのを忘れていて、苦手意識があったのに違和感なく入り込めた。音の重厚感やスピード、容赦しない血なまぐさい殺陣シーン、全体を統一した映像に呆気に取られた。逆に杢之進とゆうの2人がとてもエロかったり、ピュアだったり、衝撃だったりでキュンとしたり。メインのキャストが少ない分、監督やキャストが互いにより良い作品にする為に意見を交わしたのかなと、作品への愛とこだわりを感じる作品で好き。でっかい池松さんを見るために渋谷のあやしげな街に足を運んでしまう看板はとにかくカッコよかった。職場のデスクトップはずっと斬、。(Gorillakana/8位)

観た後あんなにもグッタリした作品は久しぶりでした。塚本監督の世界観を劇場で味わえて良かったです。(akane_yckt/9位)




視聴方法:
配信:まだなし
Blu-ray&DVD:9/4(水)発売
上映:予定あり

infoまとめ:斬、




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